トヨタの海外市場向けSUVとして人気を集めてきた「C-HR」に、新しい電動モデルが登場しました。トヨタのカナダ法人は2026年2月18日、カナダ国際オートショーにてフル電動SUVとなった新型C-HRの価格を正式に発表しました。スタイリッシュなデザインと先進的な装備を備えたこのモデルは、トヨタの電動化戦略を象徴する1台として注目を集めています。
C-HRは2016年に登場したコンパクトSUVで、世界市場を視野に開発されたグローバルモデルです。全長約4.3〜4.5メートルのC-SUVクラスに属し、都市部でも扱いやすいサイズと個性的なデザインが特徴でした。初代モデルは日本でも販売されていましたが、2023年に登場した2代目モデルは主に海外市場向けとして展開されています。
2代目C-HRはすでにヨーロッパ市場で販売されており、ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、そして電気自動車の3種類のパワートレインが用意されています。今回カナダ市場で発表されたのは、その中でも完全電動のBEVモデルです。
ボディサイズは全長4520mm、全幅1870mm、全高1620mmで、ホイールベースは2750mm。SUVらしい力強さを感じさせながらも、クーペのように流れるルーフラインを採用しており、スポーティで洗練された外観が印象的です。ワイドなスタンスとシャープなボディラインにより、存在感のあるスタイルに仕上げられています。
インテリアにも先進的な装備が取り入れられています。特に目を引くのが14インチの大型ディスプレイで、ドライバーを中心としたデジタル環境を構築しています。また、フローティングタイプのセンターコンソールが採用され、すっきりとした室内空間を演出。さらにワイヤレス充電器を2基備えるなど、現代のライフスタイルに合わせた利便性の高い装備も充実しています。
実用面も十分に考慮されており、ラゲッジスペースは約720リットルを確保。後席を倒すことで最大1685リットルまで拡張できるため、日常の買い物から旅行やアウトドアまで幅広いシーンで活躍することが期待されます。
走行性能の面では、トヨタ独自の電動駆動システム「eAxle」が採用されています。これはモーター、トランスアクスル、インバーターを一体化したユニットで、電動車ならではの高効率な走行を実現します。前輪にのみモーターを搭載する前輪駆動モデルと、前後にモーターを配置した4WDモデルが用意されており、用途や好みに応じて選択することができます。
また、ドライバーの操作に応じて回生ブレーキの効き具合を調整できる機能も備わっており、ステアリングに設けられたパドル操作によって4段階の調整が可能です。これにより、電動車特有の減速感を好みに合わせてコントロールできます。
グレード構成は「SE FWD」「XSE AWD」「XSEプレミアム AWD」の3種類が設定されています。価格は4万8300カナダドルからで、日本円ではおよそ555万円程度となります。発売は2026年3月を予定しています。
今回発表された新型C-HRは、これまでカナダで販売されていたガソリンモデルから大きく進化しました。初代C-HRは2リッター直列4気筒エンジンを搭載したモデルでしたが、新型では完全電動モデルへと生まれ変わっています。トヨタが進める電動化戦略の流れの中で、C-HRも次のステージへと進化した形です。
ボディサイズのバランスや実用性を維持しながら、最新の電動技術と高性能なパワートレインを備えた新型C-HR。特に最大338馬力を発揮する4WDモデルや、最大およそ496kmの航続距離を実現するモデルなど、性能面でも注目すべきポイントが多い1台となっています。スタイルと性能を兼ね備えた新世代SUVとして、今後の展開にも大きな関心が集まりそうです。

